非日常が彩る日常


アニメ「同級生」PV / Doukyuusei - YouTube

土曜日デュラララとアルドノアゼロの放送を挟む形で公開されたプロモーションビデオ。

繊細なタッチと映像を引き立たせる音楽、僅か一分程度の映像で視聴者を魅了し思考を一瞬停止させる程のクオリティを見せつけた作品、「同級生」のアニメーション化が大々的に発表されました。

失礼ながら名前は存じ上げていたのですが作品に触れるのはこの映像が初めて、しかしこの全てを吹き飛ばすほどの世界観と雰囲気に興味をそそられてしまいました。作品のキャッチコピーである「まじめに、ゆっくり、恋をしよう。」も好奇心を擽りますよね。

どうやら内容は男性同士の恋愛模様を描いた同性愛。苦手意識を持つ方も多いですが個人的には面白く、しっかりと恋愛過程が描かれていれば男女であろうと男同士であろうと女同士であろうと些細な問題でありそこで否定的になる程の事ではないかと思っています。

今回も深夜と言ってもそこまで深い時間ではなく、そして全国同時放送のデュラララとアルドノアゼロの間に発表という形でしたのでこういった同性愛作品もまだ一部ではありながらも否定的な意識の薄れが影響され始めているように感じますね。

それに逆に同性同士である方がより物語に膨らみが生まれて作品的にはふり幅が大きくなるように感じます。(一個人としての勝手な意見ですが)

そして重要なポイントの一つにもなるスタッフ、キャスト陣の方々。

まず監督を務める中村章子さん、キャラクターデザインを務める林明美さん。このお二方はどちらかというと女の子を描くイメージの強かった方々なので男性同士の関係性を描くこの作品に参加されるのは少々驚愕しましたがそんなお二人だからこそ描くことが出来る繊細で独特な世界観とキャラクターがPVでも反映されていますよね。本編がどう終結するのか分かりませんがこのお二人なら心配は全然無いように感じられます。

次いで美術背景の中村千恵子さん。幾原邦彦監督の作品の美術をよく担当される中村さんという事で既にPVでも確認できるように、幻想的で独特なタッチを日常的な描写の中に違和感なく溶け込ませ、作品をより引き立ててくれるかのような背景を描いかれる方です。この作品も普遍的な日常から恋愛という感情によって変化する非日常を描いた作品だと思うのでピッタリなんじゃないかと思います…楽しみです。

そして劇伴を担当するのは押尾コータローさん。まさかアニメの劇伴を押尾さんが担当する時が来るとは想像もしていなかったので唖然なのですがPVで映像と一緒に流れた劇伴が作品を引き立たせる素晴らしい楽曲で、流石だなとしか言いようがないです。是非サントラが発売されるときには購入したいです。

最後は大切なキャラクターに命を吹き込むのは黒髪で眼鏡を掛けた秀才そうな少年佐条を野島健児さん。佐条と真逆な金髪でいかにもクラスで目立つ人気者のような少年草壁を神谷浩史さん。

PVでは神谷浩史さん演じる草壁は声を発しましたが佐条は未だ闇に包まれたままなのですがこの真逆で関わることの無いであろう二人が音楽というツールによってどのように関わり合い変化していくのか、このお二方なら巧みな演技で表現して下さるはず。

こうしてスタッフキャスト陣の方々を少し取り上げただけでも相当気合の入れたメンツなのが良く伝わってきます…視聴者としても期待に胸が高鳴ります。先ほども言った通り原作に触れたことがないので物語はどういったものか把握出来ていないのですが是非キャッチコピーのようにこの雰囲気を崩さず、キャラクターの感情描写を大切に、真面目に、丁寧に描いた作品であることを期待したいです。いえ、このスタッフキャスト陣の方々なら絶対期待以上の作品を作り出してくれるはず。

脚本など公表されていないスタッフの方々も多々いらっしゃるので今後気長に新情報を待ちながら可能ならば原作にも触れられたらいいなと思っています。